人はなぜ仕事をするのか?
・お金を稼がなくてはいけないから
・やりがい、生きがいのため
・自分の能力を使って評価や報酬を得ていく楽しみ
多くがこのようなことのためではないでしょうか。
つまり、お金、やりがい、生きがい、人からの評価、
これらを得たいために人は仕事をします。
これらをたくさん得られるほど、
自分の仕事に対する誇りも価値も高まります。
そしてこれらをたくさん得るためには、
「持っている能力を余すところなく発揮できること」。
それが自らの経済的価値につながります。
自分の能力を正しく見積もる。
そしてそれだけでなく、その能力が発揮できる環境を選ぶ。
これらのことが重要です。
1.能力の見積もり
● 仕事に使える能力とは?
一般的にあまり深く考えられていませんが、
仕事に使える能力は、
・人から認められるもの
・最初からある程度は自然にできてしまうもの
・努力することによって伸びしろがある、努力しても疲弊しないもの
である必要があります。
趣味ではなく仕事ですから、
人よりもよくできて、人から認められるものでなければ
大きな評価、大きな報酬は発生しません。
● なんでもできるほうがよい、の間違い
どんなことでもできる、というオールマイティー型は理想ではありますが、
そんなことができるのはごく少数の人です。
門学からは、
なんでもできるバランス型の人は、
1つの才能に突き抜けた特化型の人と同じくらい少なくてめずらしい、
ということがわかります。
多くの人が2〜3の能力に長けていて、
別の2〜3の能力はそれほど持っていません。
人から認められる仕事をするためには、
自分が平均よりもよくできることを見つけ、
その能力を集中して伸ばしていかなければなりません。
能力は、際立つものでなければ評価されませんから。
自分が集中すべき能力は何なのか?
特化型であれば1つに集中し、
バランス型であれば総合力で勝負し、
いくつかの能力をほどほどに持つのであれば
メイン・サブの能力を使い分けていきます。
もしも自分の能力の見積もりを間違えると、
いくら努力しても結果につながらない、
いつまでたっても空回り、
ということが起きます。
門学を学ぶと、
生まれつきその能力を持っている人と持っていない人との間に
どれだけ差があるのかを理解することができます。
どれだけ自分が、何十年かけて努力しても、
獲得し得ない能力のレベルがあります。
逆に、一部の人が何十年かけて努力しても辿りつけないものを、必ず、何か全員持っています。
自分ができないことは人にやってもらいます。
それは悪いことではなくて、それこそが、
複数の人が集まって組織として仕事をすることの本当の意味です。
できることやって人に認められながら仕事をするほうが、
やる気や元気が出てきて、人はしっかり働くことができます。
組織内の人がそれぞれ、できる仕事を果たせば、
能力の掛け合わせが起きて、大きな力が生まれるのです。
できないことを頑張って褒められるのは、
子供のとき、学校にいるときだけです。
● 「他人からそう見える」ことと「自分の内側に持っているもの」の違い
自分が人からどういう印象を持たれやすいのか知っておくと
ダメージを受けにくくなります。
他人に与える印象からかけ離れたことをすると、
マイナスイメージになったり、
信用を失ったりすることがあるからです。
門鑑定では、
人から持たれる印象でもあり
自分の持つ能力でもある「生まれながらの門」と、
外見には現れないけれど内側に持っている
「能力としての門(アビリティ)」が出てきます。
この2つの違いを理解して、自分の中でうまく使っていくことが、
円満な人間関係を築く秘訣になります。
2.環境を選ぶ
たとえばITを学んだからIT業界ならどこでも自分が活躍できるのか、
たとえば薬学部に行ったから薬剤師になればどこでも自分が活躍できるのか、
というと、そうはなりません。
専門分野を注意深く選ぶことも大切なのですが、
その専門を活かすために、職場環境を選ぶということも大切です。
● 物理的な環境
職場のレイアウトがこれにあたります。
広い部屋がいいのか、狭くてもいいのか、室内がいいのか、屋外がいいのか、
いつも同じ場所がいいのか、一つの場所に縛られないのがいいのか、
開放的なのがいいのか、個室・個別空間があるほうがいいのか、などです。
仕事につく前にそれを事細かに希望するのはほとんど不可能ですが、
人によっては経験を積むうちに自分にあった職場環境がわかり、
職場を転々としながら理想的な環境を見つけたり、
それもかなわなければ独立して自分で理想の環境を創り出す、
ということをやっている人もいます。
そしてもちろん、理想的な環境にいるほうが、
自分の能力を思いきり発揮しやすいです。
● 人間環境
自分にとっては、どんな人がいる職場がいいのか?
単に「気が合う」だけでは済まない条件があります。
自分の能力を引き出してくれる人はどんな人なのか。
自分のやる気を高めてくれる人はどんな人なのか。
それらの人とどんな関係を築けばよいのか。
逆もあります。
悪気のあるなしにかかわらず自分の能力をつぶす人はどんな人なのか。
自分のやる気をそぐ人はどんな人なのか。
それらの人をどう見分け、どのように注意していけばよいか。
自分の立ち位置をどのようにとったら、
より多くの人にありがたがられるのか。
また、
このごろは会社に勤めていても副業が認められるなど、
起業に関心を持つ人が増えています。
起業するのかサラリーマンでいるほうがいいのか、
起業するならどんなことに気をつけたらいいのか、
個人でもやれるのか、
どんな人の力を借りたらいいのか。
そのようなことも見極めの対象に入ります。
● 対人関係
人と接するのは苦手、という人もいます。
しかしそのニュアンスは門ごとに異なります。
一人でいるのが好きなのかもしれないし、
少人数なら大丈夫なのかもしれないし、
何か条件を満たす会合なら積極的に参加するのかもしれません。
こういうふうになら楽に人と接することができる、
というポイントが門ごとに必ずあります。
人との接し方に悩んでいても、解決策があります。
● もしも副業や起業をするなら
副業や起業に適したジャンル、
タイムスケジュールの取り方、
リアルビジネスがいいのかネットビジネスがいいのか、
良い印象を与えるプロフィール写真の撮り方、
言葉遣いや口調のポイント、
文章作成のポイント、
こういうこと1つ1つについて、
門ごとに適したスタイルがあります。
副業や起業は自分でアイディアを出し、
創意工夫を続けていかなければならないものであるだけに、
よりシビアに自分に合ったスタイルの確立が求められます。
門学では、仕事に関して
このような多岐にわたる内容を吟味し、
これまで育ってきた環境や経歴も考慮しながら、
最も活躍できる条件を1人1人について描き出していきます。
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