●「門」で 己を知り己を使いこなす

性格分類法と門学・門鑑定

2024年7月18日

改めまして
ここらで
さまざまな性格分類法の中での
「門学」と「門鑑定」について
書いてみたいと思います。




門学とは、
人の人格・能力・資質・性格・パーソナリティ
などと呼ばれるものを理解するために、

「門」というもので表した人の性質についての体系であり、
門ごとの特徴と、
門の相関関係について考察したものです。

華僑の人たちに口伝で伝えられてきたらしく
文献などは特にないので、

私が語る門学は
私が2015年から1100超の門鑑定と人間観察を続けてきて
解釈し、積み上げてきたものがかなり含まれています。




「性格学」自体は古くから存在するものであり、
現存している最古の文献は
紀元前3世紀ごろの
古代ギリシャのものだそうです。

「ギリシャでは同じ良い気候のもと、
 同じ教育を受けているにもかかわらず、
 人々の気質には大きな差がある」

現代の私たちも、
たとえば同じ親から生まれて同じように育てられても
子供の気質には大きな差があると感じますよね。

いつの時代も
この現象はなぜなのだ、と
不思議に思われてきたのでしょう。





このような個人差を体系的に分類する試みには

ギリシャの医者ガレノスによる四気質説
クレッチマーによる「体格と性格」
ユングの「心理学的類型論」
オールポートの特性論


などから
血液型まで
さまざまなものがあります。




分類の基準として、

「類型論」と呼ばれるものは、
個人をそのまま全体的にとらえ、
あてはまるグループに分類していくアプローチです。

短所としては
実際にはそのタイプの典型にあてはまらない
中間型が存在することがあります。
(私もいつもこれに悩まされ、使えないなと思ってきました)


これに対して

「特性論」と呼ばれるものは、
個人を特性(要素)に分解して把握するアプローチです。
個々は特性の総和として表現されます。

短所としては
個人をとらえにくくなることがあります。




面白いことに、
門学では、
類型論と特性論のどちらも使っています。

「生まれながらの門」と呼ばれるものは、
その人の雰囲気や人柄、
つまり「人に与える雰囲気」「見た目」が現れるのが特徴です。

これは1人1門であり、
類型論アプローチです。



「能力の門」(アビリティ)と呼ばれるものは、
その人に使える能力として、
どの門をどのくらい持っているかという指標です。

これは1人1門の特化型であることもあれば、
多くは2〜3門を使うことができるのであり、
稀にはすべての門をほぼ同じくらい使えるオールマイティ型もあります。

これは能力という要素に分解するため
特性論アプローチです。




「生まれながらの門」と
数値により無限の組み合わせがある「能力の門」
の両方を使って人を分類するので、

細かいニュアンスまで対応できる
分類ができることになります。




その「門」は、
ベースは5つしかありません。

人が、
社会に対して
どのように自分を開いていけばよいか?

おそらくそのような意味で
「門」と名付けられているのではないかと
想像します。

華僑の知恵である「門学」は、
あくまでも、
社会の中でどのように役割を果たしていくべきか、
社会の中でチームや共同体をどのように組むと機能するかという、
現実的なところを向いています。




5つの門とは、
簡単に基本を示すとこうなります。

・立門 志を立てる人
・創門 創造する人
・財門 価値あるもの(財)を管理する人
・官門 自らに課した務め(官)を果たす人
・修門 学問や技芸を修める人



これらがそれぞれ陰陽に分かれて
陽立門 月立門
陽創門 月創門


となるのですが
今日はそこは省きます。



1つ1つの門に対して、

たとえば立門とは
王やリーダーの門であり、
決断力のある人であり、
行動力、スピード感、
内側から渾々と湧くエネルギー、
親分肌、アネゴ肌、
頭を下げるのが嫌いだの
自由を好むだの、

1つの門だけで何時間も語れるほどの
たくさんの特徴が経験的・統計的に集積されています。



そして、
門学の最大の特徴は、
門の相関図があることです。

 

青い矢印は
相生(そうせい)関係と呼ばれ、
助ける関係とされます。

門の性質としては、
隣同士の門は共通点があります。



赤い矢印は
相剋(そうこく)関係とよばれ、
抑制する関係とされます。

門の性質としては、
赤い矢印の両端は相反する性質を持ちます。




5つの門が
ただ独立に並べられているのではなく、
このような相関関係で表されることで、

門学の利用価値が
かなり高まります。




たとえばあなたが
立門と財門の能力を持っている場合、
その2つの能力は
同時に使うことができません。

相反するものだからです。




このように
自分の中の能力について
相関図を使うこともできますし、

自分と他人との関係、
つまり自分の外の人間関係について
相関図を使うこともできます。




たとえばあなたが陽立門で、
陽財門の人と接するときには、

相手はあなたと真逆の考え方をし、
真逆に価値観を持つことがある、

頭に入れておく必要があります。

そうでなければ
話が噛み合わなかったり、
ケンカや争いのもとになります。




では陽立門のあなたが
何かのプロジェクトを誰かと行おうとするとき、
隣の門である修門や創門の人と行おうとすれば
仲良く円満にできるかもしれませんが、

多くの一般的なプロジェクトでは、
財門や官門の能力が必要です。

財門や官門の能力を持つ人と
うまく協力していくことができれば、
プロジェクトが最も機能的に進むでしょう。



社会の中で、
どのように「門」を使っていくと
社会的な活動がうまくいくのか?

その知恵を
「門」によって表したのが
「門学」です。



社会的な活動とは
政治、経済、スポーツ、
組織の中の人事、
家族、
子育て、
趣味や余暇活動の人間関係、
個人の自己実現、

これらすべてを指します。



「門学」は
華僑の中でも「客家」と呼ばれる人たちが
使ってきたものです。

客家は漢民族の一部のようですが、
戦乱の中で南部に逃げ延びながら
よそ者として生きなければならなかったようです。

しかし隠れて生きるのではなく、
団結して自分たちを防衛しながらも
その土地その国の政治や権力と上手に付き合いながら
繁栄していくことを好む民族でした。



おそらくこの
内部での団結、

そして
政治や権力と仲良くするために
誰をどう送り込むか、

経済的に繁栄するために
誰をどういうポジションに置くか?

といったことに
門学を使ってきたのではないかと
想像します。





では
門鑑定とは。



自分はどの門なのか?
どの門を能力として持っているのか?

を考えるときに、

経験から
ほぼ自信を持って
「俺は陽立門に違いない」
「私には財門の能力はきっとある」
と言うことができて
実際に社会の中で何の問題もなくやっていけているなら
自称「〇〇門」でかまわないと思っています。



実際、
社会的に成功している人の多くは、
自分の持っている門をフルに使っておられます。



ただ、
もしも
社会的にうまくいっていないのなら
自分の能力の見積もりが間違っているかもしれないし、

社会的にどんな役割を果たすべきなのか、
自分に合っていない、
ズレたところを目指しているかもしれません。



または
社会的に成功していても
幸福感が薄い場合、
門の「暴走」が起きていて、

自分の門の能力は引き出せても
門の欲求を満たせていなかったり
門の価値観で生ききれていない可能性もあります。



このようなことで
自分に迷ったときに、

生年月日時間という
1つの客観的なデータをもとに
「あなたの門はこうですよ」
と示すことができるのが

「門鑑定」

です。




生年月日時間なんて、と
思うかもしれませんが、

これは統計学であり、
何十万何百万というデータから
傾向を導き出しているものです。

それに、
生まれた瞬間の天体配置は、
細胞分裂の仕方に影響を与えるなど
決して無視できないものがあるようです。



むしろ
生年月日時間によって導き出される
統計学の「傾向」に合うのは当たり前。

門鑑定の結果に
合っているのは当たり前。



それをどう解釈して
どう使っていくか?

そこに門学の知恵を重ねていくと
人生のどんな場面でも応用ができます。



社会的に
大きな問題を抱えることなく
生きていけるなら、

より個人的なこと・・・

どのようにキャリアを積んでいくのかであったり
趣味と仕事のバランスであったり
仕事に重きを置くのか家族に重きを置くのかだったり
スピリチュアルや精神世界の探求であったり

年齢とともに
考え方や価値観が変化したとしても、

門の基本をおさえていれば
安心して取り組んでいけます。


もともと私は、

社会での生きづらさを感じている人たちが、
自分の知らなかった能力に気づくことで
社会の中で生きやすくなるようにと
門鑑定を始めました。



実際に、
多くの人から、

「門を知っただけで仕事の質が変わった」
「自分に合う仕事を見つけられた」
「人間関係が良くなった」

という声をいただいています。



門鑑定の後もしばらくは
どうすればいいのかと頭をひねるばかりだった人も、

1年、2年、数年と経つうちに
理想の職についたり
理想の結婚ができたり
とにかく満たされることが起きたりと、

まさに
「あきらめなければいつかは実現するものだ」
と証明してくださることも
増えてきました。




門学は、
社会で生きていくための
個人の資質や能力についての体系。

門鑑定は、
生まれながらに与えられた
門の構成を知ること。
(使える門と使えない門を知ること)




社会から隔絶して
仙人みたいに生きてくからいいよ、という人には
不要なものですが。

多くの人は
社会と関わりながら
生きていく必要がありますので、

門学を
社会から平和と調和を享受するために
使っていただければ
嬉しいです。

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